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  1. 紀要論文
  2. 学部
  3. 人間科学部
  4. 人間科学論集社会学篇
  5. 第9号(2019)

預言者とその教団の比較宗教社会学的研究 : 古代ユダヤ教・原始キリスト教・大本教の比較事例分析

https://doi.org/10.34360/00004386
https://doi.org/10.34360/00004386
333818a1-b04d-4167-8fa8-9cc90081c4d3
名前 / ファイル ライセンス アクション
1072_0009_06.pdf 1072_0009_06.pdf (994.4 kB)
Item type 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1)
公開日 2019-05-31
タイトル
タイトル 預言者とその教団の比較宗教社会学的研究 : 古代ユダヤ教・原始キリスト教・大本教の比較事例分析
A Study of the Comparative Sociology of Religion as to Prophet and the Religious Community : the Comparative cases analysis of Ancient Judaism, Ancient Christianity, and Omoto Religious Community
言語
言語 jpn
キーワード
主題 苦難の神義論, 攻撃衝動, スティグマ, 都市と地方の対立, 反権威主義, 反主知主義
資源タイプ
資源タイプ departmental bulletin paper
ID登録
ID登録 10.34360/00004386
ID登録タイプ JaLC
アクセス権
アクセス権 open access
作成者 川上, 周三

× 川上, 周三

ja 川上, 周三

en Kawakami, Shuzo

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内容記述
内容記述 序では、本論文のテーマとそれを探求していくために課題を設定している。第2章では、本論文の分析枠組みとして、新訳聖書学者であるゲルト・タイセンの宗教社会学の枠組みである要因分析と機能分析の2つの枠組みを提示している。第3章では、預言者分析の基礎概念として、預言者の定義とその特徴・預言の類型・カリスマ論・ゼクテ論・教団形成論を提示している。第4章では、預言者とその教団の比較事例分析として、古代ユダヤ教・原始キリスト教・大本教の預言者とその教団の事例を取り上げ、その比較分析を行っている。分析は、タイセンの宗教社会学の枠組みに従って、まず、社会経済的要因・社会生態的要因・社会政治的要因・社会文化的要因の4項目の要因分析を行っている。その後、上記3事例が社会的緊張状態を前提として、その克服が問題となっているとして、社会的緊張状態克服のための処理として、攻撃衝動の処理の仕方を取り上げ、攻撃衝動の調整・攻撃衝動の置換・攻撃衝動の転化・攻撃衝動の象徴化の4項目分析を行っている。
ユダヤ教では、ソロモン王治世における農民と牧羊者の貧困化や捕囚期の苦難が、原始キリスト教では、ローマの属国状態や中流階層の没落が、大本教では、大企業による資本の収奪と地主による土地収奪による貧困化が、社会的緊張状態の社会的背景にある。
社会経済的要因では、この社会的背景に根ざして、ユダヤ教の預言者の使命の自覚が促され倫理的預言が行われたこと、原始キリスト教の弟子たちの故郷・家族・財産の放棄等の現象が起きたこと、原始キリスト教の担い手が手工業者であったことから、計算に基づく計画性の精神が生じたこと、大本教の開祖も貧困層であったので、自己の苦難を、神による使命と自覚し、そこから、倫理的預言・自己スティグマ化・自己カリスマ化が生まれたと論じている。社会生態的要因では、ユダヤ教では、都市エルサレムへの祭祀集中運動に伴う都市居住のバビロン教団と地方の貴族層やサマリア人の利害対立が論じられ、原始キリスト教では、エルサレム神殿の利害に規定されている都市エルサレムの支配層とその利害から自由な地方の運動であるイエス運動の特徴が論じられ、また、それに併せて、都市と地方の対立は、都市の支配層のインテリの「主知主義」と地方のイエスの「反主知主義」の対立も生み出し、イエス運動は反権威主義的ゼクテの特徴を持っていることが論じられている。大本教でも、資本主義的近代都市である東京と地方の綾部の対立が論じられ、世の立て替え、立て直しが起こる終末には両者の立場が逆転すると論じられている。社会政治的要因では、3宗教のいずれにおいても、神権政治と貴族政治の対立があり、3者の宗教者による貴族政治批判とその反権威主義的ゼクテ的特徴が論じられている。社会文化的要因では、3者の宗教者による古い文化の革新である新文化の創造が論じられている。
最後に、社会的緊張処理の仕方として、4項目の機能分析が行われている。攻撃衝動の調整では、3宗教のいずれも「反動形成」による調整が行われていること、攻撃衝動の置換では、3宗教とも代理の主体である神による攻撃衝動の置換が行われていること、攻撃衝動の転化では、3宗教とも悔い改めや規範を強化する命令による攻撃衝動の転化が行われていること、攻撃衝動の象徴化では、3宗教とも苦難の神義論の創造とそれへの自己同一化により、攻撃衝動の象徴化が行われていることが論じられている。
3者の宗教の比較事例分析により、3者の宗教者の社会的規定性と社会的緊張処理の仕方に共通点があること、倫理的預言であること、自己スティグマ化からスティグマのカリスマ化があること、反権威主義的ゼクテの特徴があることが解明された。その違いは、1神教文化の伝統と多神教文化の伝統の違いからくる神がかり状況とその体験の意味解釈にあること、すなわち、ユダヤの預言者や原始キリスト教の宗教者のように神がかりとその解釈が一体のものとして一人でなされるか、大本教の開祖のように神がかりする人とその神の見分けや解釈をする人の二人で神がかりとその解釈がなされるかにあることが明らかとなった。
公開者
出版者 専修大学人間科学学会
SENSHU DAIGAKU NINGEN-KAGAKU GAKKAI(The Senshu University)
ISSN
収録物識別子 2186-3156
書誌レコードID
収録物識別子 AA12515455
書誌情報 ja : 専修人間科学論集. 社会学篇
en : Bulletin of Senshu University school of human sciences. Sociology

巻 9, p. 1-17, 発行日 2019-03-23
出版タイプ
出版タイプ VoR
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Ver.1 2023-07-25 14:04:56.400327
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