@article{oai:senshu-u.repo.nii.ac.jp:00004374, author = {羅, 一等}, journal = {専修人間科学論集. 社会学篇}, month = {Mar}, note = {本論文の目的は、格差是正と自由競争に関する日本人の意識の重層的特徴について、大規模の全国調査データを用いて分析し、その規定要因と含意を明らかにすることである。本稿では、格差是正と自由競争に関する意識の重層的特徴を福祉意識の両価性の問題として定義し、格差是正と自由競争を同時に支持する人々はどんな人々なのかを、自己利益仮説、イデオロギー的選好仮説、世代間の学歴移動仮説、家族主義仮説の四つの仮説を立てて検証した。分析の結果、以下のことが明らかになった。第一に、所得が高いほど自由競争に賛成し、格差是正に反対する傾向がある。第二に、自民党の支持者は自由競争に賛成し、格差是正に反対する傾向がある。第三に、世代間の学歴移動の効果は確認できず、本人の学歴が高学歴であるほど自由競争に賛成し、格差是正に反対する傾向がある。第四に、娘と同居している65歳以上の高齢者は、自由競争に賛成し、格差是正に反対する傾向がある。本稿の分析結果の含意は、日本人の福祉意識を規定する要因として家族福祉の要因に注目する必要があることを明らかにした点と、日本社会という文脈において自由競争と格差是正を同時に支持する人々の存在は、矛盾というよりは自然な帰結として理解できることを指摘した点である。}, pages = {41--52}, title = {福祉意識の両価性とその規定要因 : 2015年SSM調査データを用いて}, volume = {8}, year = {2018} }