@article{oai:senshu-u.repo.nii.ac.jp:00004373, author = {柴田, 弘捷}, journal = {専修人間科学論集. 社会学篇}, month = {Mar}, note = {本稿では男性非正規労働者に焦点を当てて、その現状と問題点を明らかにすることを目的としている。 はじめに、統計データによって、男性非正規労働者の量的推移と産業・職業分野への蔓延と言ってもよいほどの広がりとその分布を確認した。次いで、非正規の雇用形態別(出向、嘱託、契約、パートタイム、臨時、登録型派遣、常用型派遣)に、その特性(年齢、学歴、配偶関係、家族内経済的地位、職業等)を明らかにした。さらに、契約期間(短期間契約)、収入水準(200万円未満が過半という低所得水準)を確認した。そのうえで、処遇格差(賃金水準のみならず、企業内諸制度の適用)が、正規に比べ劣悪な状態であることも確認した。男性非正規労働者の驚くほどの未婚率の高さは、劣悪な処遇と無関係ではありえない。 また、その処遇格差を背景に、非正規には職場生活で様々な不満(特に、賃金、雇用の不安定性、教育訓練等)を持ってはいるが、満足度は高いことが確認された。にもかかわらず、現在の雇用形態から正規に変わることを多くの者が望んでいた。正規への渇望は、より高い賃金と雇用の安定にあった。 非正規労働者問題は、正規に比べ、その処遇の劣位性(様々な格差)にある。特に賃金と雇用の不安定性である。しかし、5年勤続すれば無期契約が可能となる改訂労働契約法も5年目を迎えるに当って、企業はその抜け穴を使って、無期契約を忌避し、非正規雇用を継続する対策を取り、また、安倍政権は、同一労働同一賃金を標榜するものの、「仕事・役割、貢献度・責任度」が違うとの主張で格差を容認する政府ガイドライン(案)で、自ら否定する無責任さを明らかにした。}, pages = {19--40}, title = {日本の非正規労働者問題(2) : 男性非正規労働者の現在(いま)}, volume = {8}, year = {2018} }