@article{oai:senshu-u.repo.nii.ac.jp:00013523, author = {永野, 由紀子 and Nagano, Yukiko}, journal = {専修人間科学論集. 社会学篇, Bulletin of Senshu University school of human sciences. Sociology}, month = {Mar}, note = {本稿の目的は、タバナン県ジャティルイ村にあるグヌンサリ慣習村を事例に、ポスト・スハルト期のバリ・ヒンドゥーの近隣集団の特質を明らかにすることである。バリ・ヒンドゥーにとって身近で重要な近隣集団は、村(デサ)と部落(バンジャール)である。村と部落は、行政(ディナス)と慣習(アダット)の二元性をもつ。本稿の考察から、ポスト・スハルト期の分権化のなかで、行政的要素と慣習的要素が混在し、多元的集団構成が揺らいでいる状況が示された。さらに、生活の基盤が現金収入になり、村外メンバーが増えたことで、バリ・ヒンドゥーの村落の生活は大きく変容している。世界遺産の登録がもたらす観光収入の増大は、こうした傾向に拍車をかける。 こうした変化と同時に、本稿の事例からは、今日でもなお部落(バンジャール)が、親族関係が重層する凝集力の強いバリ・ヒンドゥー固有の近隣集団であることが明らかにされた。バリ・ヒンドゥーの部落には、ダディアや屋敷地共住集団という父系的な親族結合に加え、部落内婚が多いので、父方・母方双方の親族関係が重層している。これらを包摂しつつ、部落は、葬送儀礼を中心に、通過儀礼と寺院の祭礼のための相互扶助をおこなうバリ・ヒンドゥー固有の近隣集団として今日も機能している。}, pages = {17--34}, title = {バリ・ヒンドゥー村落の近隣集団 : タバナン県グヌンサリ慣習村の2つの部落(バンジャール)の事例}, volume = {13}, year = {2023} }