@article{oai:senshu-u.repo.nii.ac.jp:00013522, author = {靍, 理恵子}, journal = {専修人間科学論集. 社会学篇}, month = {Mar}, note = {本論の目的は、巨大公共事業の1つであるダム建設と70年近く向き合わざるをえなかった個人、地域社会および自治体が、どのようにそれぞれの日常性の回復や新たな町づくりへ向けて動き出しているのか、フィールドワークを通して生活環境主義の立場から明らかにすることにある。 具体的には、群馬県吾妻郡長野原町に2020年3月末完成した八ッ場ダムを取り上げる。町内の代替地に移転した住民およびその他の町民、行政、関係する諸個人・組織との相互作用を通して、個人の生活再建、地区編成原理の変化、住民主体の町作り組織の誕生と活動を捉える。川原湯地区では往時の1/4にまで人口・世帯数が激減したが、代替地でのそれぞれの暮らしは、確かに始まっていた。しかし、話し合いを重ねて出た様々なアイディアやプランは、ほとんど何も実現せずに、個々バラバラの生活再建となっていた。まずは自己の生活を成り立たせることが優先され、代替地での新たな街づくりや地域コミュニティの再構築を考えた住民は非常に限られていたためと思われる。 移転による社会構造の大転換と社会関係の再編は、代替地での区の運営方法をかなり変化させることにつながっていること、新たなコモンズ(共有の財産)を皆で見出し、守り、育てていく中にコミュニティ再構築の鍵があることがうかがえた。}, pages = {1--15}, title = {ダム完成後の地域社会と日常性の回復 : 群馬県長野原町の事例}, volume = {13}, year = {2023} }