@article{oai:senshu-u.repo.nii.ac.jp:00013475, author = {大井, 万紀人}, journal = {専修自然科学紀要}, month = {Mar}, note = {ガリレオが天文学に移行する以前に書いた未発表の2つの講義ノート「運動に関する対話」と「運動について」を題材に、ガリレオがみつけた2つの法則、慣性の法則と落体の法則、がどのように発見されたのか、その経緯を分析した。そこでは、アリストテレスの物理学が扱う「自然的運動」つまり重力による自由落下運動の問題と、アルキメデスの機械学の範疇に含まれる天秤の釣り合いの問題とが、非自明な形での「類似性」という方法論でモデル化されていた。そしてこの方法論こそが、のちに現代物理学の基礎となる2大力学法則の発見へとつながったことがわかった。ガリレオが提示したこの「類似性」は、現代物理の観点からは「正解」には程遠い。その上、その他の力学的考察においてもさらに稚拙な考え方が入り混じり、ガリレオが現代の力学初学者と同じ水準で最初はあがいていたことが垣間見える。しかし、間違った出発点から正しい結論へと続く道を見いだす能力というものが存在するなら、ガリレオの研究がまさにそれに当てはまるのではないかと思わせる。}, pages = {1--37}, title = {ガリレオの物理 : (2)落体と慣性の法則に至る初期の研究}, volume = {54}, year = {2023} }