@article{oai:senshu-u.repo.nii.ac.jp:00011093, author = {今野, 裕昭}, journal = {専修人間科学論集. 社会学篇}, month = {Mar}, note = {海外ライフスタイル移民は、ミカエラ・ベンソンが「仕事や政治的避難のような伝統的に挙げられてきた理由のためではなく、主に生活の質として広く語られる理由に駆りたてられた移住のグループ」と定義しているように、より良い生活を求めての移住という点に特色があると言われる。本稿では、日本人のライフスタイル移民の研究が比較的多いオーストラリア移民の事例を中心にこの移民の移住動機を再検討し、生活の質として語られる理由の内実を確かめる。先行研究から、出自国社会の閉塞感、上下の人間関係、ジェンダー規範や都会のストレスからの脱出と、ゆとりのある生活、安い住宅費と生活費、健康に良い気候や景観、子育てに良い環境への希求が出てきた。さらに、1980年代90年代に新たに登場したライフスタイル移民と、戦前からの従前の経済移民とを対比し、前者の移住の性格は自発的な選べる移動に特徴がある点を確認した。その上で、グローバル化現代のライフスタイル移民が、移住先の海外日本人社会の中でどのような位置に置かれているかを検討し、移民の性格の点で見るとこの人たちが今やゆらぎの中にあることを明らかにした。この半世紀の間にライフスタイル移民のタイプは複雑に多様化し、階層分化の中で格差が大きくなり、孤立する者が生じ、重大なことに、選びとる移動で来たはずの人が、グローバル化の進展の中で今や選べない移動を強いられている事態が表面化してきている。}, pages = {1--13}, title = {ゆらぐ海外日本人ライフスタイル移民}, volume = {10}, year = {2020} }